かつての私は、“とりあえず取っておく”タイプでした。
読まない本、いつか使うかもしれない試供品、
思い出がつまったアクセサリーや名刺――。
気づけば、部屋にも心にも「過去」が積み上がっていました。
でも、少しずつ「手放す」ことを覚えた今、
本当に必要なものが、ようやく見えてきた気がします。
今日は、そんな私が実際に手放してよかったものを紹介します。
紙の本 ― 読書は全て電子書籍で
「この本おもしろそう」と思ってついつい衝動買いした本たちがいつの間にか増えていき、
気づけば本棚の一段がほとんど“未読の山”になっていました。
でも、実際には読む時間も気力もないまま、
引っ越しのたびにかなりスペースをとっていた本たち…。
「これはもう、私には必要ない」と思い切って手放すことに。
ブックオフやメルカリで売ると、思っていたより簡単で、
メルカリなら発送もラクにできました。
紙の本は売りやすく、手放しのハードルが低いのもメリットです。
今は雑誌も含めて、すべて電子書籍・電子マガジンに移行。
本棚が空くと、そこに生まれた“空間の余白”が
心をスッキリさせてくれました。
モノを減らすって、実は“自分の中にスペースを作ること”なんだと、
その時初めて実感しました。
使わないアクセサリー ― “過去の私”から卒業
昔の恋人にもらった指輪や、流行りで買ったピアス。
全然使わないのに、「高かったから」「思い出があるから」と手放せませんでした。
アクセサリーって捨てにくい…
そんな時にとても役に立った手放し方は“メルカリで売る”でした。
案外売れるんです!
ただ儲けようとは考えていない為、定価よりももちろん安い金額ですが、
タンスの肥やしになるより、誰かに使ってもらえるということ、満足感がありました。
キャラクターグッズ ― “かわいい”を手放す勇気
ガチャガチャでつい集めてしまった小さなフィギュア。
机の上に並べきれない分は棚の奥に眠り、
並べた子たちはいつも埃をかぶっていました。
気づけば、キーホルダーもたくさん。
でも実際に使う機会はほとんどなく、
どのバッグにも似合わないまま、引き出しの中で眠っていました。
思い切って手放してみると、物をどかして掃除する手間がなくなり机掃除が簡単に、
そしてびっくりするほど部屋がすっきり。
案外かさばっていたキーホルダーたちがなくなって、
小さな“余白のスペース”が生まれました。
本当に気に入っているキーホルダーは捨てずに、
家の鍵につけることにしました。
「汚れるのが嫌だから」と大切にしまい込むより、
好きなものは“使ってこそ”幸せを感じられる――
今はそう思えるようになりました。
貰った名刺 ― “過去のつながり”に執着しない
大学生のころから、アルバイト先や仕事を通して
さまざまな職業の方と出会い、たくさんの名刺をもらいました。
いつか何かのきっかけで使うかもしれない――そう思って、
名刺入れや引き出しにずっと取っておいたんです。
でも、ふと気づけば、その名刺を実際に使ったことは一度もありませんでした。
連絡を取るときはLINEやSNSが中心になり、
本当に必要な人とは、携帯の連絡先に自然と残っていました。
「名刺を取っておく=人とのつながりを残すこと」だと思っていたけれど、
実際は**“今”つながっていたい人**を大切にするほうが、ずっと心地いい。
そう思えるようになってから、
昔の名刺を感謝の気持ちと一緒に手放しました。
すると、過去のしがらみを少しだけ脱いだような、
軽やかな気持ちになれた気がします。
余分な銀行口座 ― “管理の手間”も手放す
これまで働いてきた会社ごとに、給与振り込みの指定口座が違っていて、
気づけば地方銀行から大手銀行まで、いくつも口座を持っていました。
引っ越しも多かったため、住所変更をしていない口座も多く、
いざ解約しようとすると、本人確認や手続きが本当に面倒で。
「もう、放置でもいいかな」と思ってしまうほどでした。
通帳の中には、学生のころにコツコツ貯めた記録が残っていて、
その数字を見るたびに、当時の自分を思い出して手放せずにいました。
でも――そんなものを眺めていても、お金は増えないし、
そこに留まっていても“今”は変わらない。
「過去に縋るより、今を生きたい」
そう思って、思い切って古い通帳を処分しました。
正直、通帳を捨てるのがいちばん勇気がいりました。
でも、捨ててみると、意外なほどすっきり。
“もう使わないもの”を抱えているより、
“今の自分に必要なもの”だけを持っているほうが、ずっと気持ちがいい。
口座も通帳も減った分だけ、
心の中にも少し“余白”ができたような気がします。
試供品 ― “いつか使う”は、たぶん来ない
気づけば、引き出しの中に化粧品やシャンプーの試供品がぎっしり。
「旅行のときに使えるかも」と思って取っておいたけれど、
実際に旅行へ行く機会なんて、年に数回あるかないか。
いざ出かけても、ホテルにはほとんどのアメニティが揃っていて、
結局、持参した試供品を使わずに持ち帰ることが多いことに気づきました。
「せっかくもらったから」「まだ使えるから」と取っておいても、
気づけば使用期限が切れていたり、
どれをいつもらったのかも分からなくなっていたり。
“使わないのに持っている”ことが、
じわじわと心のスペースまで埋めていたように感じます。
それからは、試供品を手に入れたら“すぐ使う”ようにしました。
今の自分に必要なものを、今使う。
それだけで、引き出しも気持ちもすっきりします。
「いつか使う」より「今を使う」。
そんな小さな習慣の積み重ねが、
暮らしを少しずつ軽くしてくれるのかもしれません。
賞味期限切れのもの ― “もったいない”より“自分を大事に”
気づけば、棚の奥に眠っているお茶パックや調味料、
旅行先で買ったお土産のレトルト食品たち。
「まだ食べられそう」「もったいないから…」と、
つい取っておいてしまうけれど、
気づけば賞味期限が切れたものばかり。
実際、少し期限が過ぎていても問題ないことも多く、
だからこそ余計に捨てづらい。
けれど、「期限が切れていたら捨てる」とルールを決めたら、
驚くほど気持ちが軽くなりました。
“食べものを無駄にしない”ことも大切だけれど、
“古いものを無理して体に入れない”ことも、
同じくらい自分を大切にすること。
食料品は価格も手頃で、また必要になればいつでも買える。
「また買える」――その余白のある考え方が、
暮らしをやさしくしてくれた気がします。
いまの自分に合ったものを、いまのうちに。
そうやって選び取ることが、
自分の心と身体を大切にする一歩なのかもしれません。
まとめ ― “足す”より“引く”ほうが、幸せに近づける
モノを減らしたことで、後悔することは今のところまだないです。
本当に必要なものは現状使っているもの。
最小限のストックで生活は困らないと実感しました。
そして物を手放していくうちに「自分が本当に大切にしたいもの」が
少しずつ見えてきました。
それは、
“時間”だったり、“心の余白”だったり、
そして“今ここにある幸せ”でした。
これからも私は、
少しずつ“足す”より“手放す”ことで、
心が整う暮らしを続けていきたいと思います。



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